DX事業立ち上げメンバーとして再入社

――まずはご入社からこれまでのご経歴などを教えてください。

私は、2019年に東急イーライフデザインに中途入社しました。
新卒で入社した会社でも介護事業に従事し、新規事業の立ち上げなどにも携わっていたこともあり、東急イーライフデザインに入社する際にも新規事業の立ち上げメンバーとして採用されました。
実は東急イーライフデザインに入社後、ベンチャー企業の立ち上げを手伝ってほしいと声をかけられ、一度退職しています。
ベンチャー企業での事業が一段落したタイミングで、東急イーライフデザインのDX事業立ち上げの話があり、アルムナイ採用を利用して2025年に再入社しました。

ご入居者の生活を支えるツールを導入

――現在担当されているDX・ICT関連の仕事では、具体的にはどのような業務に従事されていますか?

一言で言えば、一般的な情報システム部門と、DX推進を兼ねているような立場で業務をしています。
具体的には、ネットワーク環境の整備、パソコンやスマートフォンの貸与、不具合対応などIT関連対応を行いながら、デジタルツールを使った業務効率化や新たなサービス構築といったDX全般を担当しています。

――介護業界では、「対人」の仕事というイメージが強いですが、どのようなDXツールが導入されているのですか?
東急イーライフデザインのケア住宅では、ご入居者の生活を支えるツールとして、大きく分けて以下の3つのシステムを導入しています。

1. 眠りスキャン(見守り機器)
介護用ベッドに敷いて、眠りの状態や呼吸、ベッドから離れたことなどを検知する機器。

2. ケアカルテ(記録システム)
これまで紙が主流だった介護記録をデジタル化。パソコンだけでなく、スマートフォンからの記録や音声での入力が可能。

3. スマートフォンベースのインカム
ネットワーク回線を使ったアプリ型のインカム。



これら3つのシステムは、すべてスマートフォンに集約されており、ご入居者の状態通知、記録、スタッフ間のコミュニケーションが手元で完結できるようになっています。
こうしたツールは、2019年頃から住宅を限定して試験的に導入し、ご入居者にとってもスタッフにとってもメリットがあると感じたものを徐々に他の住宅にも展開しています。

使いこなすまでは「生みの苦しみ」も

――そうしたツールの導入によって、現場のスタッフの方々からはどのような反応がありますか?

全社員に対してDXに関するアンケートを取っています。
現場には50代、60代のスタッフもいますので、中には新しい機器が増えること自体に業務負担を感じるという声もあります。
人によってスキルの差もありますし、導入すればすぐに楽になるわけではなく、どうしても「生みの苦しみ」が存在することも事実です。

ただ、上手に使いこなせるようになると「導入してよかった」という声に変わっていきます。
実際に2019年から導入しているツールについては、多くの住宅で定着していますし、業務負担の軽減にもつながっています。
中でも事務作業において、AIによる議事録作成なども取り入れており、「業務効率が上がりとても助かっている」と感謝の言葉ももらいました。
2026年度は、新しいツールがご入居者や従業員にどのようなメリットをもたらすのか、会社の方向性を示しながらより丁寧に対話を続けていくフェーズだと考えています。

実証実験を繰り返し実用性の高いツールを厳選

――DXを推進する中で、苦労したことや気をつけていることはありますか?

DX支援サービスは、非常に速いスピードで進化しています。「良いものがあった」と飛びついても、すぐに陳腐化したり、サービスが終了したり、場合によっては現場に馴染まなかったりすることも考えられます。
だからこそ、本社と現場で足並みをそろえながら丁寧にコミュニケーションを取っています。社長自らメッセージを発信したり、オペレーションにうまく組み込めるか実証実験を繰り返したり、慎重に進めています。
きちんと厳選しているからこそ今のところ大きなトラブルなどはなく、現場に馴染めるようなツールを導入できていると感じています。

介護のDX化は心理的な安心感にもつながる

――ツールの導入によってどのような変化が起きていますか?

おかげ様でポジティブな変化もたくさん生まれているんです。
中でもインカムの導入はスタッフ間のスピーディーな連携に役立っています。以前はPHSで1対1の連絡しかできませんでしたが、今はインカムで一斉に全スタッフへ声をかけられるようになり、適材適所での柔軟な対応につながっています。
例えば、ご入居者が転倒してしまった場合、PHSだと手がふさがってしまい、誰に連絡を取るべきか判断に迷うこともあるかもしれません。そんな時に「自分一人でなんとかしなければ…」と責任を負うことは心理的な負担がとても大きいものです。
でも、インカムであれば、「誰か来て!」と全体に発信するだけで仲間が駆けつけることができます。こうした心理的な安心感や安全性を担保できるのは、デジタルツールの大きな強みだと感じます。

また、「眠りスキャン」は、ご入居者のプライバシーを守りつつも間接的に見守ることができるツールです。何度も居室に足を運ばなくても安否確認ができて、業務効率化にもつながっています。
これだけのツールを使いこなし維持できている点は、同業界の中でも高い水準だと自負しています。​

フレイル予防と社会への貢献を目指して

――DX推進の立場として今後目指したい姿や目標などについて教えてください。

中長期的には、世界的に高齢化が進む中で、AIを活用したフレイル予防に挑戦したいと思っています。
例えば、AIを活用してケアプランを向上させたり、センサーデータによって行動範囲の変化を検知して早期にスタッフが介入したりしながら、健康寿命を延ばすなど。
そのようなことが実現できれば、社会保障費の抑制や介護予防にもつながる、三方良しの事業になると考えています。
当社は東急不動産ホールディングスグループという母体の強みもあり、グループ会社からツールの提案・提供を受けています。そうした強みを活かして、積極的に新たなツールの導入にもつなげたいです。

知的好奇心に溢れた「人」の強みが大きな魅力

――どんなところに東急イーライフデザインの魅力を感じますか?

会社として強固な母体があることも大きな強みですが、それ以上に「人」の強みが最大の魅力だと感じます。
例えば、新しいツールを導入する際、最初は警戒の声が聞こえることもあるのですが、実際に取り組んでみると積極的に活用してくれる知的好奇心の強い方がとても多いんです。
社長自身も失敗を恐れずに何事も前向きに捉える方だからこそ、社員たちもポジティブに前進しようという志向の方が多いのだと思います。
また、私のようにアルムナイ採用で再入社することもでき、寛容にさまざまなことを受け入れてくださる点も大きな魅力です。

あらゆる知見を活かしてチャレンジできる会社

――最後に、これから入社される方や介護事業にご興味をお持ちの方へメッセージをお願いします。

東急イーライフデザインは、医療や介護の枠を超えて、異業種の知見も活かしてチャレンジできる会社です。
実際に私は約2年間のブランクを経て再入社しましたが、他社での経験や視点を今の業務に活かすことができています。
「介護・医療業界で働きたい」という方はもちろん、「デジタルの知見を活かしたい」という方も活躍できる場がありますので、ぜひ積極的にチャレンジしていただきたいです。

また、フットワークが軽く、物事をポジティブに捉えられる想像力豊かな方と一緒に働きたいと思っています。
さまざまなツールが発達し、知識はAIが補ってくれるようになりましたが、「どうしたらもっとよくなるだろうか」という想像力だけは、人間だけが持っている最大の武器だと感じています。
そうした豊かな想像力と積極的な姿勢を活かして、一緒に介護事業の未来を切り拓いてくださる方をお待ちしています。
※本記事に掲載されている情報は、2026年2月3日時点の情報です。

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