在宅サービスの概要

東急イーライフデザインの在宅サービス「ホームケア」は、「その方らしさを最優先にしたケア」を大切に、ご入居者・ご利用者やご家族様に寄り添いながら安心の暮らしを支えています。
訪問看護・訪問介護・居宅介護支援・福祉用具のレンタルや販売、定期巡回サービスまで幅広く展開し、生活から医療まで切れ目のないサポートを実現。グランクレール系列の住宅に併設されているため、住宅スタッフとの連携もスムーズで、緊急時にも迅速に対応できます。
また、当社が運営する「グランクレール」シリーズのシニア住宅から介護住宅への住み替えをスムーズに行える体制も整えており、長く安心して暮らし続けられる環境を提供しています。

今回は、在宅サービス「ホームケア」の事業部に従事する5人の方々に対談形式でお話を伺いました。

多職種が活躍する在宅サービス「ホームケア」

左手前からHさん、Sさん、Mさん、Iさん、Kさん
──まずは在宅サービス「ホームケア」に従事する皆さんのご経歴や現在のお仕事について教えてください。

Hさん(訪問介護):
私は訪問介護の管理者を務めています。入社して11年目になり、「グランクレール青葉台二丁目ケアレジデンス」の開業や訪問介護事業の立ち上げに関わってきました。
現在は「ホームケア横浜」で、売上管理や採用、勤怠管理といった運営面から、行政による指導対応まで幅広く担当しています。ご利用者は70人ほどで、生活援助が中心です。掃除や買い物、洗濯といった日常生活の支援が多く、突発的な通院同行にも対応しています。シニア住宅との連携を密にしながら、迅速なサービス提供を心掛けています。

Mさん(訪問看護):
私は入社して約1年になります。前職では地域の訪問看護に従事していましたが、事業所が閉鎖される際に、ご縁があって東急イーライフデザインに転職しました。
地域での訪問看護は1人で判断しなければならないことも多かったですが、ここでは相談できる仲間がすぐ近くにいて、体制が整っているのが安心です。
現在は「グランクレール馬事公苑」を拠点に、「グランクレール世田谷中町」や「グランクレール成城」にも訪問しています。緊急時対応の仕組みづくりにも携わり、「寂しいをなくす」ことをテーマに、ご入居者の方に気軽に参加いただける無料相談会を企画中です。
看護師だけでなく、ソーシャルワーカーの皆さんなど多職種で連携して取組んでいけるのも強みだと感じています。

Kさん(ケアマネジャー):
私は入社して3年目になります。最初の1年半は介護住宅で介護スタッフとして勤め、ケアマネ資格を取得してからはケアマネジャーとして勤務しています。
現在は、もともと働いていた住宅のご入居者を担当し、情報共有もしやすい環境です。介護保険の相談を受け、ケアプランを作成し、訪問介護や訪問看護、外部事業所とも連携しながらマネジメントを行っています。
退院後のご生活が難しい方や身寄りがない方など、いわゆる困難事例への対応も大事な役割です。先輩ケアマネジャーのサポートを受けながら、より多くの方の暮らしを支えられるよう努めています。

Sさん(福祉用具専門相談員):
私は入社して8年目になります。大学卒業後から福祉用具の相談業務に携わっており、現在は横浜・東京の全てのグランクレール住宅を対象に、用具の選定・納品を行っています。
車椅子や介護ベッドといった代表的なものから、食事用エプロンなどの日用品まで幅広く取扱い、現在は約400人の方の対応をしています。
ご本人やご家族様の希望と、私たち専門職の判断が一致しない場面も多く、転倒などのリスクを防ぎたい気持ちと、本人の希望との間で葛藤することもあります。それでも最適な形を一緒に模索し、生活の質を守ることが私の役割だと感じています。

Iさん(ホームケア事業室 室長):
私は現在、「ホームケア横浜」「ホームケア世田谷」「ホームケア青葉」の3拠点を統括する室長を務めています。入社して11年目になりますが、もともとはケアマネジャーとしてスタートしました。その後は在宅部門の管理者、住宅の副支配人や支配人を経て、再び在宅部門に戻ってきました。

キャリアの原点は特別養護老人ホームでの介護職で、そこからケアマネジャー、社会福祉士として地域包括支援センターなども経験しました。社会福祉法人での長い経験を経て、現在は株式会社ならではの在宅サービスに携わっています。
ご利用者やご家族様が安心して過ごせるように、多職種の仲間と連携しながら事業全体を支えていきたいと考えています。

「私らしくを、いつまでも」を支える在宅サービスの役割

──在宅サービス「ホームケア」の役割について教えてください。

Iさん:
東急イーライフデザインが掲げる「私らしくを、いつまでも」というテーマは、在宅サービス「ホームケア」にとっても大切な指針です。当社運営のシニア住宅「グランクレール」にお住まいのご入居者が、できるだけ長く住み慣れた環境で自分らしい生活を続けられるように支えること。それが「ホームケア」の大きな役割だと考えています。

もちろん、介護住宅に移る選択肢もありますが、「まだここで大丈夫」「この住まいで暮らし続けたい」という気持ちを尊重しながら、その思いを叶えるためにケアマネジャーや看護スタッフ、介護スタッフ、福祉用具専門相談員など多職種が連携しています。シニア住宅から介護住宅へ移る前の大切な時間をどう支えるか。そこに私たち「ホームケア」の存在意義があります。

──利用されるのは「グランクレール」のご入居者の方がほとんどなのでしょうか。

Iさん:
そうですね。現状では「グランクレール」のご入居者が中心です。
ただし、外部サービスをご利用になる方もいらっしゃいます。私たちはデイサービスを事業として運営していないため、他社サービスを組合わせるケースもあります。
その一方で、当社の在宅サービスをご利用いただければ、ケアマネジャー、看護スタッフ、介護スタッフ、福祉用具専門相談員といった各職種のスタッフが同じ事務所内で密に連携できるのが強みです。常に顔を合わせて情報共有できるため、ご入居者にとっても大きな安心感につながります。

全体的には、ご入居者が9割、地域の方が1割ほどという割合です。ただ、場所やサービス内容によって傾向は異なります。皆さんの業務では、実際にどのような割合でしょうか。

Sさん:
福祉用具のご相談は9対1くらいですが、世田谷ではまた少し割合が違いますね。

Hさん:
そうなんですね。訪問介護の利用は、ほぼ100%が「グランクレール」のご入居者です。

Mさん:
訪問看護は逆に地域の方の割合が比較的高い拠点もあります。たとえば「ホームケア横浜」では地域の方の利用が多めです。
「ホームケア世田谷」の場合は外部訪問は少なく、7対3くらいの割合ですね。

Iさん:
このようにサービスの種類や拠点によって割合は変わりますが、今後は地域のご高齢者の皆さまにも、よりサービスを広げていきたいと考えています。
営業活動にも力を入れており、質の高いサービスを通じて「東急イーライフデザインの在宅サービスはやっぱり違うね」と選んでいただける事業所を目指しています。

専門性を磨き続けられる環境と多彩なキャリアパス

──在宅サービス「ホームケア」に従事するスタッフについて教えてください。

Iさん:
ご入居者は一定のステータスをお持ちの方が多く、求められるサービスの質や接遇は非常に高いものがあります。その期待に応えられるよう、スタッフの教育や対応力の研修には特に力を入れています。

まず当社では、入社時に2日間の研修を行い、その後も年間を通じて研修を受けられる体制を整えています。オンライン動画を活用した研修もあり、スタッフ一人ひとりが必ず100%達成しなければならない仕組みになっています。
さらに、対人スキルを高めるための研修も社内で充実していますので、「もっと学びたい」という方にとっては、とても恵まれた環境だと思います。

スタッフのキャリアについても幅があります。介護スタッフとして介護住宅に勤務した後、ケアマネジャーの資格を取得して在宅部門に異動するケースも多いですし、住宅で勤務していた看護スタッフが訪問看護へと活躍の場を移すこともあります。私自身も経験しましたが、住宅運営に携わる道を選ぶスタッフもいます。
必ず希望通りに異動できるわけではありませんが、東急イーライフデザインの中には介護・看護・ケアマネジメント・住宅運営など多様な業務の選択肢があり、自分の目指すキャリアに応じて挑戦できる環境が整っています。

また、在宅サービスから住宅へ、あるいは住宅から在宅サービスへとキャリアを行き来することも可能です。希望や適性に応じて働く場所を選び、自分の可能性を広げられることは、この会社ならではの魅力だと感じています。

「ありがとう」の言葉が力になる、現場で感じるやりがい

──在宅サービス「ホームケア」の仕事で感じるやりがいについて教えてください。

Mさん:
訪問看護は曜日や時間がほぼ決まっているのですが、それでも「今度いつ来てくれるの?」と声をかけていただくと、待っていてくださるんだなと感じます。訪問を愉しみにしていただいていることが伝わってきて、とてもやりがいになります。

Hさん:
介護も訪問時間は曜日ごとに決まっています。私自身は、ご入居者から「あなたが来てくれてよかった」「ありがとう」といった言葉をいただけることが大きな支えになっています。
かつて介護職は“3K”のイメージが根強いとされていましたが、実際に現場で働いてみると、そうした言葉に励まされながら愉しく続けてこられました。

また管理者の立場としては、スタッフが利用者の方に褒められたり、成長していく姿を見ることが1番嬉しい瞬間です。実際にアンケートで「接遇が良い」「言葉遣いが丁寧」などと高評価をいただいたときには、本当に誇らしく、この事業所の強みだと感じました。スタッフには、失敗を恐れずに挑戦し、成長の喜びを味わってほしいと思っています。

Kさん:
ケアマネジャーとしても、やはり「ありがとう」と直接言っていただけることが一番嬉しいです。事務所で書類作成をしている時間も多いですが、訪問すると逆にこちらが元気をいただいて帰ってくるような感覚があります。

また、自分の提案したケアプランがご本人に合って、「安心してデイサービスに通えています」と喜んでいただけると、大きなやりがいを感じます。デイサービスの利用がなかなか続かなかった方が、私と一緒に見学して選んだ施設に安心して通えるようになったこともありました。
ご本人の特性を見極めながら信頼関係を築き、その方に合ったサービスを提案することがケアマネジャーとしての腕の見せどころだと思っています。

Sさん:
福祉用具は少し特殊ですが、その方の生活を大きく変える力があります。たとえば、ベッドから起き上がれなかった方が用具を導入することで自分で立ち上がれるようになったり、トイレや台所まで行けるようになったり、生活の中でできることが目に見えて増えていきます。

ご本人から「一人で家事ができるようになった」「手すりがあるだけで安心して過ごせる」といった声をいただけると、こちらも嬉しくなります。日常生活の小さな一歩が、ご本人にとっては大きな変化になるんです。その瞬間に立ち会えるのが、この仕事のやりがいですね。

──Iさんは「グランクレール」の支配人の経験も豊富ですが、住宅運営と在宅サービス事業のそれぞれで感じるやりがいがあるのでしょうか。

Iさん:
そうですね。住宅の支配人をしていたときは、ご家族様から「グランクレールに入居して本当に良かった」「スタッフがいてくれて助かった」と最後に感謝の言葉をいただいたことがあります。そのとき、自分たちの仕事の真価を強く実感しました。

在宅サービス事業はシニア住宅での暮らしを支えることが大きな役割です。「このサービスのおかげでシニア住宅で長く暮らせました」とご入居者やご家族様から言っていただけると、やはり大きなやりがいになります。

同じ会社の中で、シニア住宅から介護住宅へ移られた方の情報をスタッフ間で共有できるのも強みです。長い方では10年以上お付き合いが続き、生活の変化を共に見守ることができます。その方の“生き様”に寄り添い続けられることがこの仕事のやりがいのひとつだと思っています。

ご入居者と長く寄り添える仕事だからこその魅力

──ご入居者お一人おひとりと長いお付き合いができるのも魅力の1つなんですね。

Mさん:
はい。「グランクレール」のシニア住宅から介護住宅に移られる際も、医療的なケアが必要であれば、私たち訪問看護がそのまま継続して関わることができます。
「訪問の方に来てもらえるなら安心だね」とおっしゃっていただくこともあり、関係が途切れるのではなく、これからも見てもらえるんだとご安心いただけるのは、とても大きな意味があると感じています。

Iさん:
たしかに。それは訪問介護や福祉用具でも同じです。サービスの形は変わっても、関わり自体は続いていきます。介護住宅に移られた場合、介護保険サービスは住宅スタッフが中心となりますが、外出や旅行など住宅では対応が難しい部分については、自費の有料サービスとして私たちがサポートするケースもあります。

実際に、別荘への滞在にヘルパーが付き添ったり、「お墓参りに行きたい」という願いを叶えるためにサポートした事例もあります。
ご家族様だけでは難しい部分を専門職が担うことで、安心して外出や旅行を愉しんでいただけるんです。そうした形で、お元気な時から介護が必要になった後まで、長くお付き合いを続けられるのは大きな魅力だと思います。

Sさん:
福祉用具に関しても、ご入居中から介護住宅に移られた後まで関わりは続きます。移行の際にはご本人やご家族様と一緒に話し合いに入ることもありますし、ご逝去されるまで本当に長くお付き合いさせていただきます。
生活の一部を支える存在として、最後まで寄り添えるのは大きな責任であると同時に、この仕事ならではのやりがいです。

安心して働ける環境とスタッフ同士の強い連携が魅力

──今後入社する方に向けて、働く人にとっての在宅サービス「ホームケア」の魅力について教えてください。

Mさん:
在宅サービスで働く魅力の1つは、連携の強さだと思います。困ったときにすぐに相談できる環境があり、必要に応じて他拠点のスタッフとも交流できます。
私自身、「ホームケア馬事公苑」や「ホームケア横浜」などいろいろな場所を行き来する機会がありますが、そのたびに「あ、オンライン研修で一緒だった人だ!」と声をかけたりするんです。顔を合わせやすい関係性があるので、自然と横のつながりが広がっていきます。
こうした関係性は安心感につながり、働きやすさを実感できるポイントだと思います。

Hさん:
訪問介護については、「グランクレール」という集合住宅内でサービスを提供できるのが大きな特徴です。一般在宅だと、一軒一軒を自転車で移動したり、キャンセルが出ると外で待機したりといった負担がありますが、ここでは同じ建物内で移動できるため体力的に無理がありません。
猛暑や台風の日でも安心して業務に臨めますし、突発的な事故や緊急時には住宅スタッフがボタン1つでサポートに駆けつけてくれるので、とても働きやすい環境です。

さらに、当事業所の訪問介護は介護福祉士の割合が90%以上を占めています。人財不足が叫ばれる中でもスタッフの定着率が高く、長く勤務するベテランスタッフが多いのが自慢です。
新しく入社される方も、そうした経験豊富な先輩から多くを学び、安心して成長できると思います。
※本記事に掲載されている情報は、2025年8月26日時点の情報です。

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