コミュニケーション不足を解消すべく「コミすく」を導入

――「アリスタージュ経堂」の皆さんが、心理的安全性の高い職場づくりに取り組むことになったきっかけを教えてください。

Nさん:
この取組は、離職率の改善も含め「より風通しのいい職場にしたい」 というスタッフの想いをきっかけに始まりました。
東急イーライフデザインでは、基本方針である「私らしくを、いつまでも。」の実現に向けた「イーライフデザインケア」という独自のケア方針を掲げており、その取組のひとつに「コミすく=コミュニケーションスキルはみんなを救う」という考え方が根づいています。
この「コミすく」は、主にご入居者に向けて「あなたは大切な存在です」ということを伝えるスキルとして活用されていますが、このスキルをスタッフ同士のコミュニケーションにも役立てようと考えたんです。
まずは、イーライフデザインケア委員会のメンバーを中心に具体的な取組を検討し、こまめに「ありがとう」を伝えることや、きちんと目を見て挨拶をしたり話したりすることなど、ご入居者に向けて意識しているコミュニケーションを、スタッフ同士にも広めることから始めました。

――イーライフデザインケア委員会とはどのようなメンバーで構成されているのですか?

Hさん:
「アリスタージュ経堂」では、現在11名のメンバーで取り組んでいます。介護棟リーダーやシニア棟リーダー、介護スタッフ・シニアスタッフといった介護スタッフだけでなく、看護師・ケアマネジャー・機能訓練指導員・本社スタッフも交えた多職種のスタッフが集結して、住宅全体として取り組んでいます。

――この取組を始めるにあたり、アリスタージュ経堂では、どのようなことが課題になっていたのでしょうか?

Kさん:
「アリスタージュ経堂」は、シニア棟と介護棟が併設された住宅ですが、棟をまたいだ活発なコミュニケーションが取れていないことが大きな課題でした。例えば、カンファレンスの際にも意見が飛び交うような雰囲気がなく、シニアと介護の間で、ちょっとした壁を感じることもありました。

Nさん:
私は現在シニア棟リーダーを務めていますが、介護スタッフとして働いていた時から、シニアとケアの業務内容やご入居者への関わり方に大きな違いがあると感じていました。それぞれの業務や考え方を深く理解できていないことが、お互いに壁を感じる原因になっていたと感じています。

Kさん:
こうした壁やコミュニケーション不足の解消に向けて、「心理的安全性の高い職場づくり」の具体的な取組が始まりました。

日々の感謝を伝える「ありがとうWeek」

※イメージ

――具体的な取組の内容を教えてください。

Nさん:
最初に取り組んだのが、「ありがとうWeek」です。これは、スタッフ同士で感じているちょっとした「ありがとう」をメッセージ用紙に残すという取組です。
最初のうちは、委員会のメンバーに促されて「やらなきゃいけない」という強制的な雰囲気があったのですが、徐々にスタッフ一人ひとりに「これは、“ありがとう”を残したいな」という想いが芽生え、今では取組が住宅全体に根づいています。

――東急イーライフデザインでは、「いいねアワード」という似たような取組がありますよね。

Nさん:
「アリスタージュ経堂」の「ありがとうWeek」は、全社の「いいねアワード」に先駆けて始めていた取組です。「いいねアワード」がスタートした時には、「自分たちはもうやっているじゃん!」とびっくりしました(笑)。
以前から取り組んでいた成果もあり、「いいねアワード」の住宅ごとの投票率で、アリスタージュ経堂が1位を獲得したこともありました。
▼「いいねアワード」についてはこちらの記事をチェック

褒め合う文化が根づき、感謝の連鎖が広がった

――「心理的安全性の高い職場づくり」に向けた取組を始めたことで、どのような変化が生まれましたか?

Hさん:
「ありがとうWeek」や「いいねアワード」で、「ありがとう」「いいね」のコメントをいただけると、相手の想いを知れてとても嬉しくなりますし、「そんな風に思っていてくれてありがとう!」と、会話も広がるようになりました。こうした会話をきっかけに、スタッフ同士のより良い関係性が築けるようになったと感じます。
自分の中では、無意識だった立ち振る舞いや言葉遣いを「素敵な接遇ですね!いつもいいなと思っています」と文字に残していただいたことで、自分では気づけなかった良さに気づかされ、より前向きに仕事に取り組むきっかけにもなりました。

また、ひとつの取組が他のスタッフにも広がったという事例もあります。
例えば、汗だくになって入浴介助に取り組んでいるスタッフの姿を見て、スポーツドリンクを差し入れた方がいたんです。それに対する「ありがとう」を残したことで、他のスタッフも「私もこんな風に行動しよう」と思うきっかけになり、結果的に感謝の連鎖が広がっていきました。
1対1で感謝を伝えるだけでなく、他のスタッフが知ることで、新たな意識や感謝の気持ちが生まれることも、この取組の大きな魅力です。

Aさん:
以前、介護棟の看護スタッフの方が、他の住宅に異動した際に、スタッフ全員に「いいね」のコメントを残してくださいました。当時30名くらいのスタッフが在籍していましたが、「あなたのこういうところが素敵です」と、一人ひとりの「いいね」を見つけて書いてくださったんです。
その時に「この取組はこんな風に活用することもできるのか」という発見があったと同時に、褒め合う文化がしっかりと根づいていることを実感しました。

Kさん:
冒頭でも少し触れたように、以前は、全体的になんとなく発言しづらい雰囲気があり、カンファレンスでも「間違ったことを言ってはいけないかな」とスタッフが遠慮してしまったり壁を感じたりする場面も多々ありました。
そうした雰囲気から脱却するために、スタッフの意見を集めたり何度も話し合いを重ねたりしながら「新しく入社するスタッフにとって心地よい職場環境にしたい」という想いを込めてこの取組を進めてきました。
今では、取組開始後に入社したスタッフに、「以前は壁を感じることもあったんだよ」と伝えると「信じられない!」と驚かれるほど、思ったことや意見を言い合える職場へと変化しました。
スタッフたちが「何とかしたい」という想いを強く持って、一丸となって取り組んだと同時に、全社としても「いいねアワード」が始まり、住宅内で進めていた取組と方向性が一致したことで、より効果を発揮できたと感じています。

Nさん:
毎日のようにカンファレンスをする中で、以前は意見を言う人が限られていましたが、今では一切偏りなく皆さんが思っていることや感じていることを自由に発言してくださっています。意見に対して別の考え方があった場合にも、最初から否定するのではなく、まずは受け入れたうえで「もうちょっとこうしてみるのはどうかな?」「こんな考え方もできるんじゃない?」と建設的な話し合いができるようになったことも大きな変化です。

カンファレンス中のシニア棟スタッフ

気軽に相談できる風通しの良さや一緒に取り組む協力体制が大きな魅力

――「心理的安全性」は、昨今多くのビジネスシーンでも大切にされている考え方ですよね。さまざまな取組を実践してきた中で、どのような時に「心理的安全性」を実感していますか?

Hさん:
「アリスタージュ経堂」では、スタッフの意見や提案に対して、リーダー陣が「一緒にやっていこう」という姿勢で取り組んでくださいます。そうした協力的な体制が、まさにスタッフ一人ひとりの「心理的安全性」につながっています。
実務上はシニア棟と介護棟に分かれていますが、私がシニア棟のリーダーに提案したことを住宅全体で一緒にやろうと協力してくださったこともあり、シニア棟と介護棟の垣根を越えた風通しの良さも感じます。
「これはダメかもしれないな」ということであっても、「一度相談してみようかな」「一応提案してみようかな」と思える雰囲気がありますし、思い切って声をあげると、きちんと拾い上げてくださるので安心して何でも相談できています。

Aさん:
私も「シニア棟でこんな対応ができないか」と介護リーダーに相談した時には、すぐにシニア棟と連携してスムーズに話しを進めてくださり、安心して相談したり提案したりできました。
どんなに些細なことでも快く引き受けてくださるので、「こんなこと言わない方が良いかな」「こんな相談したら断られるかな」などと心配せずに、何でも気軽に相談できる環境はとてもありがたいですし、働きやすさにもつながっています。

Nさん:
シニア棟のリーダーとして、そのように言ってもらえることはとても嬉しいです。介護棟リーダーのKさんとも「どんなことも受け入れられるリーダーでありたいよね」という話をしたことがあったので、スタッフのみんなにそう感じてもらえていたことが分かってホッとしました。

Kさん:
本当にこういう声をいただけるのは嬉しい限りです。今のようなやり取りが自然にできる環境は、「アリスタージュ経堂」で実践してきた取組の何よりの成果だと感じます。スタッフ同士がお互いに良いところを認め合い、それを自然と伝えられる関係性は、「アリスタージュ経堂」の強みであり、誇りでもあります。

ずっと働き続けたいと思えるほど安心して働ける環境

――最後に、介護業界への就職や転職をお考えの方にメッセージをお願いします。

Aさん:
私は今入社3年目ですが、入社した当初から、スタッフの皆さんの雰囲気の良さやあたたかさを感じていましたし、ずっとこの環境の中で働き続けたいなと思っています。「継続は力なり」ということわざ通り、なにごとも継続こそが力になると思っています。
この素晴らしい環境を作り上げてくださったリーダーの方々の想いを継承して、今の雰囲気や環境をこれからも継続していきたいと思っていますので、安心して仲間になっていただけたら嬉しいです。

Kさん:
新卒の方も転職を考えている方も、新しい環境に飛び込むには勇気がいると思いますし、最初は不安に感じることもあると思います。でも、勇気を出して来ていただければ、これほど安心して働ける環境はなかなかないと実感していただけると思います。まずは、一度見学にお越しいただいて、スタッフの表情や口調なども含めた雰囲気の良さを確かめていただけたら嬉しいです。

Nさん:
スタッフの表情を見ていただくと、とにかく笑顔に溢れていると感じていただけると思います。スタッフ同士に限らず、リーダーや上司に対しても本当にフラットな気持ちで話せる環境が整っていますので、相談しながら仲間と一緒に協力して働きたいとお考えの方にはピッタリな環境です。「聞いてください!」と声をあげれば、悩む前に全員が耳を傾けてくれます。人で悩むことなく、愉しく笑顔で働きたい方はぜひ一緒に頑張りましょう!

――皆さんの信頼関係の厚さや思いやり溢れる職場の雰囲気がよく伝わってきました。貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
※本記事に掲載されている情報は、2026年7月15日時点の情報です。

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